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坊ちゃんナショナリズム
野次馬 (2013年11月16日 22:30)
ラーメン屋のコピペが好きなんだが、「味にヒステリーがないと売れない」というヤツなんだが、短絡的な発想に走ると、世の中、どんどん安っぽく、ヒステリー味に染まって行く。ついでなので、全文掲載しておきますね。
あるラーメン店。そこは行列のできる人気店として有名だった。
しかしそこのラーメンは、化学調味料たっぷりのスープに、豚の脂が一センチも膜をはって浮いている。さらに、冬場でもさほど湯気が立たない。湯気は脂の膜が包んでしまうので立ちにくくなっているわけだ。
常連の客は、ニンニクや胡椒を鼻がまがるほどぶちこみ、汗をだらだら垂らして飲み込んでいく。主人のおじさんは顔色の悪くなった常連客と並んで記念写真を撮る事がある。壁に飾られたポラロイド写真は既に五十枚以上はあった。
「みんな死んじまった。」おじさんは真新しい写真を指さした。
「この人は肝臓ぶっこわして、ついこないだおだぶつだ。」
「こっちの人は入院してるが病院抜け出してウチに食いに来てるから、もうじきだろうな。 ウチみてえな高カロリー 高蛋白 食塩過多 化学調味料過多のラーメンを週に四回も五回も食ってみろ 尻からラードが出るぜ。脂肪肝だって診断されたり身体に蕁麻疹が出たりそれでも懲りずに食いに来続ける奴は写真に残す事にしている。」
「これだって全部じゃない 俺の知らねえとこで死んじまってる奴もたくさんいるわけだ。」 おじさんはさらに続けた
「それでもな この辺じゃこういう味じゃないと商売にならねえんだ。
手間隙かけていいもん作っても味にヒステリーがないと売れない。
身体に良くて美味いものを目指したこともあったが それじゃ店がつぶれちまう。
結局 毒じゃなきゃ美味いって言われないんだ。憶えてももらえないんだよな。
変な連中だよまったく。銭払ってまで毒食いたがるんだから」
おじさんは指に挟んでいた煙草を床に捨て最後に呟いた。
「外食してもラーメンだけはよせよ」
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